スティーブ・ジョブズってiPhoneやiPadを作った人だよね。
自分の子どもにはiPhoneやiPadを使わせなかったらしいけど、本当の話なのかな?
自分の会社が作ったものなのに、なぜ使わせなかったんだろう…
こういった疑問にお答えします。
Apple社の創始者、スティーブ・ジョブズ(以下「ジョブズ」)は、画期的で革新的な商品を生み出しました。
MacをはじめiPhoneやiPadを知らない人は少ないでしょう。
IT業界でカリスマ的な存在であったジョブズ。
自宅でもMacやiPadで仕事を進め、ジョブズの子どもたちはiPhoneを使いこなしていたようなイメージですが、実際はちがったようです。
ここでは、デジタル機器を自分の子どもには使わせなかったと言われていることや、ジョブズがデジタル機器を使わせることに慎重だった理由について解説します。
また、ジョブズ以外のIT企業家の考え方についてもまとめてみました。
※記事内ではスマホ(iPhone)やタブレット(iPad)などを「デジタル機器」と総称します。
ジョブズが自分の子どもにiPhoneやiPadを制限したのは本当のこと
◆ ニューヨークタイムズの記者とのやりとりで明らかに
ジョブズが、自分の子どもにiPhoneやiPadなどのデジタル機器の使用を制限したというのは、本当のことです。
これは、アメリカの大手新聞ニューヨークタイムズの記事(2010年)で明らかになりました。
ジョブズとやりとりをしていたニック・ビルトン記者は、ジョブズの子どもがどのくらいiPadに夢中なのかを聞きました。
ジョブズの答えはこうでした。
「子どもたちは、iPadをまだ使ったことがない。子どもたちのデジタル機器の使用を制限している。」
ビルトン記者は、想定外すぎるジョブズの答えに驚きを隠せなかったそうです。
「ジョブズはローテクな親だ」と決めつけるほどでした。
自分の子どものデジタル機器の使用に慎重だったというニュースは、ぼくも驚きました。
イメージとかけはなれ過ぎているように感じました。
◆ 自分の子どもに制限していたこと
ジョブズは、自分の子どもにはデジタル機器の使用を制限していましたが、くわしい内容までは明らかになっていません。
子どもには、iPadをあたえていなかった、携帯電話を持たせていなかったと言われています。
ジョブズには、3人の子どもがいます。
ニューヨークタイムズの記事(2010年)が掲載されたときは、リードは9歳、エリンは5歳、イブは2歳です。
デジタル機器が幼児期の子どもにあたえる影響を考えた上で、ジョブズが自分のこどもには使用を制限したと考えられます。
ジョブズがデジタルデバイスを制限していた理由は2つ
◆ ジョブズが大事にしていたもの1:「face to fece(面と向かって)」
ジョブズは、家族と面と向かって対話することを、なにより大事にしていました。
インターネット上でのコミュニケーションより、実際に対話することや体験することが重要だと考えていたようです。
ジョブズと子どもたちは、本や歴史など、さまざまなことについて話し合っていながらリビングで過ごしたと言われています。
子どもたちは、デジタル機器を使うことなかったそうです。
ネット上のコミュニケーションではなく、対話することによって深まるコミュニケーションを大事にしていたのでしょうね。
わかるような気がします。
◆ ジョブズが大事にしていたもの2:「健康と休息」
ジョブズは、精力的に仕事をこなすことで有名でしたが、家族ができてからは、ルーティンを決めて規則正しく生活していました。
家族といっしょにすごし、心身を休め、充電する、散歩など適度に運動をし、質の良い睡眠をとっていたそうです。
デジタル機器とは離れた生活を送ることで、自分の健康を保っていたと考えられます。
デジタル機器を使用することで、その分時間が削られ、消費されてしまいます。
ジョブズは、デジタル機器による影響を十分に知っていたのでしょう。
毎晩17時30分には自宅に帰り、自宅で夕食をとっていた、ハーブティを飲んでいたという話もあります。
自宅では、リラックスして疲れをいやしていたのでしょうね。
◆ ジョブズは自分の信念がありました
ジョブズが子どもに制限した理由として考えられるもの
作った側の人間だからこそ知っているデジタル機器があたえる悪い影響
デジタル機器によって大事な時間がうばわれること
ジョブズが自分の子どもに制限した理由はこのように言われていますが、はっきりとは分かっていません。
デジタル機器は、便利な道具であり、現代社会においては欠かせないものとなりました。
たくさんのメリットもある反面、デメリットもあります。
ジョブズは、『面と向かって話すこと』『自分の健康、十分な休息をとること』を大事にしていました。
ジョブズの信念を踏まえると、デジタル機器を使用することはデメリットの方が大きいと判断したのではないかと考えられます。
ジョブズは、デメリットを十分に理解していたからこそ、自分の子どもには使わせたくなかったのかもしれません。
ジョブズのほかにもデジタル機器を制限していたIT企業家:3人
◆ ビルゲイツ
- 14歳まで携帯電話(スマホ)を持たせなかった
- 夕食のときは、携帯電話を取り上げていた
- 携帯電話などのデジタル機器の使う時間を制限していた
ビルゲイツは、Microsoft者の創始者です。
デジタル機器の使いすぎによる影響について心配していたようです。
◆ エバン・クラーク・ウィリアムズ
- 子どもたちには、iPadのかわりに、何百冊もの本(紙の本)をあたえていた
- いつでも本を読めるような環境にしていた
エバン・クラーク・ウィリアムズは、ツイッターの共同創業者です。
◆ クリス・アンダーソン
- すべてのデバイスに制限時間とペアレンタルコントロールを設定
- 寝室にスマホを持っていくことを制限した
クリス・アンダーソンは、アメリカの技術雑誌のアイワードの元編集長です。
自分の子どもたちから、制限が厳しすぎると非難されるほどだったそうです。
◆ 巨大ハイテク企業があつまるシリコンバレーのルール:6つ
- 子どもが14歳になるまで携帯電話を持たせない
- 家族との食事の時間は、デジタル機器を使わない
- 寝る時間のかなり早い時間から、デジタル機器を使わない
- 平日のデジタル機器を使ってよい時間を決める
(幼児期の子どもについては、まったく使わせないケースもある) - 子どもが使ってもよいソーシャルメディア・サービス(SNS)を慎重に選ぶ
- 子どもの寝室にデジタル機器を持ち込ませない
シリコンバレー(※)は、Apple社やMicrosoft社などの巨大ハイテク企業が集まった街です。
にもかかわらず、シリコンバレーではデジタル機器の使用について、一部の家庭では厳しいルールを設定しています。
「スマホ・ゼロ」と徹底している家庭もあるようです。
ナニー(ベビーシッター)が監視役になり、子どもに使わせないようにすることもあるようです。
厳しいですね…
デジタル機器の使用については、シリコンバレーでも家庭によってそれぞれです。
ルールを作ったり、制限することは、子どもにとってそれほど悪くないものだと主張する家庭もあるようです。
※シリコンバレー(英語: Silicon Valley)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州北部のサンフランシスコ・ベイエリアの南部に位置しているサンタクララバレーおよびその周辺地域の名称。(中略)この地域からはApple、インテル、ナショナル セミコンダクター、Google、Facebook、Yahoo!、アドビ、シスコシステムズなどに代表されるソフトウェアやインターネット関連企業が多数生まれ、IT企業の一大拠点となっている。
引用:Wikipedia
ジョブズはApple社の創始者です
ジョブズは、Apple社の創始者であり、MacやiPhone・iPadの生みの親として知られる実業家です。
2011年10月5日、すい臓がんのため56歳という若さでこの世を去りました。
日本で若い人に大人気のiPhoneは、国内出荷台数の半数以上(2020年)を占めています。
Apple社は、ジョブズが築き上げた世界でも有数のIT企業です。
◆ ジョブズの半生を描いた映画「スティーブ・ジョブズ」
ジョブズの半生を描いた映画が2013年と2015年に公開されています。
どちらも、ジョブズが死去したのちに製作された作品です。
わがままで気難しい性格だった、自己中心的で協調性がなかった、と嫌われ者のイメージがあるジョブズ。
映画を観ると、ジョブズのことがより理解できるかもしれませんね。
まとめ
ジョブズが、自分の子どもにiPadやiPhoneをさわらせなかったという話は、本当のことです。
Apple社の創始者であり、iPadやiPhoneを知り尽くしていたジョブズの信念が、そこにはあったのでしょう。
今となっては、ジョブズの信念を推測するしか方法がありません。
デジタル機器は、わたしたちの生活を一変させるほどの影響がありました。
生活に欠かせない便利なツールではありますが、ジョブズやビルゲイツの考え方からも学ぶものがあります。
2021年5月現在の情報です。
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