コロナ禍でなかなかお出かけできない週末。
子どもがずっとゲームばかりやっているんですけど、大丈夫なのかしら?
ゲームのやり過ぎはよくないのは分かっているんですが…
ゲームは子どもにどんな影響があるのですか?
こういった悩みにお答えします。
今は、家庭用のゲーム機の種類もたくさんあり、スマホやタブレットでも気軽にゲームで遊ぶことができるようになりました。
公園でも、1人1人がゲーム機を持ち寄って遊ぶ姿を見かけますよね。
子どもたちの遊び方は、「ゲームをすること」が当たり前になってきたようです。
ゲームは子どもたちにとって楽しいものではありますが、親はゲームのやり過ぎが心配になりますよね。
ここでは、子どもがゲームをすることでどのような影響があるかについて、分かりやすくまとめてみました。
また、親と子どもがゲームと上手に付き合うポイントについても解説します。
ゲームが子どもに与えるよい影響と悪い影響
3つ
4つ
ひとつひとつ、くわしく解説していきます。
ゲームが子どもに与えるよい影響:3つ
◆ 考える力や創造する力がゆたかになる
ゲームを進めることで、考える力や創造する力がゆたかになります。
ゲームは、クリアすることや勝つことがゴールです。
ゴールするために、あらゆる手順や手段を考えたり、予想したりしながらゲームを進めることになります。
対戦するゲームは、「このアイテムが必要」「この技で攻撃すると勝てる」などを攻略法を試しながらゲームをやっています。
先を予想して、考えているのです。
ストーリー性のあるゲームは、「有効なアイテムどれか」「キャラクターのレベルを上げるためには、どうすればよいか」などをシミュレーションしながらゲームをやっています。
ゲームをクリアするために、子どもは頭の中で創造しています。
ゲームという架空の世界の中で、考えたり創造したりしながら、子どもたちはゲームを楽しんでいるのです。
◆ 記憶力や集中力が上がる
ゲームを通して、記憶力や集中力が上がります。
ゴールするために必要なアイテムの性質や場所、キャラクターの特徴、失敗したポイントなど、ゲームは覚えることがたくさんあります。
さまざまなことを覚えておかないと、なかなかゴールできません。
遊びながら、自然と記憶する力が上がります。
ゲームをしている子どもに話しかけても、聞いていないということがありますよね。
人の話が聞こえないほど、ゲームに全神経を集中させているので、記憶力も高まるのです。
◆ 友達とのコミュニケーションがとりやすくなる
小中学生の90%以上は、ゲームをしています。
ほとんどの子どもは、ゲームをしたことがあるという調査結果です。
子どもにとっては、ゲームは友達との共通の話題なのです。
好きなテレビ番組や好きなタレントがいっしょという感じですね。
ゲームは、好きなキャラクターのことや攻略法などを友達同士で情報交換し、コミュニケーションが深まるきっかけとなります。
初対面の子どもたちでも、ゲームは話すきっかけになります。
ゲームの話題で会話がはずみ、仲良くなることがあります。
いまは、オンライン対戦で家にいながら友達とゲームをして、いっしょに楽しめますよね。
ゲームの話題は、子どもたちのコミュニケーションツールのひとつなのです。
ゲームが子どもに与える悪い影響:4つ
◆ 視力が低下する
ゲームの画面を見続けていると、目が疲れてしまい、視力が低下する恐れがあります。
小さいゲームの画面を近い距離でずっと見続けると、ピントが合った状態が長く続き、目に負担がかかります。
ブルーライトは強い光のため、目に刺激を与えると言われています。(諸説あります)
目に負担がかかりすぎると、視力が低下する要因となるのです。
視力は一度低下すると、回復しないので注意が必要ですね。
◆ ゲームがやめられなくなる
自分がゲームを終わらせない限りは、ゲームには終わりがありません。
ゲームはクリアすることで、「達成感」を得ることができます。
ゲームを続けることで、さらに「達成感」を得て、楽しいことから離れられなくなります。
これが、ゲームをやめられなくなる原因です。
ゲームは、時間や場所、天候などに左右されることなく、続けることができてしまうのです。
みんなで協力してプレーするオンライン対戦のゲームは、やめどきがなく、依存しやすい性質があります。
なかなか抜けられないということがあるようです。
◆ 勉強時間や睡眠時間が少なくなる
ゲームをする時間が増えると、勉強時間や睡眠時間が短くなります。
勉強する時間が減ると、学力が低下することにつながります。
睡眠時間をけずってゲームをすると、睡眠不足になり、生活リズムが乱れます。
朝起きれなくなったり、日中の集中力がなくなったり、体調を壊すこともあります。
ゲーム中心の生活になると、子どもの成長や体調、成績に影響が出る恐れがあります。
◆ 暴力的なゲームに感化される
対戦するゲーム、戦闘するゲームは暴力的なシーンが出てきます。
ボイスチャットをしながらプレイしていると、攻撃的な言葉をお互いに使っていることがありますよね。
子どもは、ゲームの世界との線引きがうまくできないため、感化されやすいのです。
現実の世界でも、攻撃的になったりすることがあります。
CERDが、ゲームソフトの対象年齢(レーディング制度)を審査しています。
ゲームソフトをダウンロードや購入する際には、親は確認したほうがよいでしょう。
子どもたちに人気がある「フォートナイト」(Nintendo Switch・PS4)は15才以上が対象です。
親が許可することによって、15歳未満でもプレイすることができるようになっています。
このような場合は、見守りが必要ですね。
レーティング制度
引用:CERD
ゲームソフトの表現内容にもとづき、対象年齢等を表示する制度です。国内で販売される業務用ゲームソフトを除く家庭用ゲームソフト等が年齢区分マークの表示対象となります。表示する年齢区分マークは、CERO倫理規定にもとづいて行われる審査により、それぞれの表示年齢以上向けの内容が含まれていることを示しています。
ゲームと上手に付き合うポイント:4つ
◆ 子どもがゲームをするときのルール作りをする
ゲームのルールは、親子で話し合いながら、いっしょにルール作りをしましょう。
ゲームをする時間は、子どもといっしょにスケジュールを考えてみると分かりやすいですね。
「学校から帰ってきて、ゲームをする時間がどのくらいあるのかな?」
「いつ宿題をしたほうがいいのかな?」
「習い事があるときはどうする?」
子どもの意見やアイデアを聞きながら、子どもに決定権を持たせてみましょう。
子どもが納得して決めたルールを作ることが大切です。
ルールが守れなかった場合についても、どうするのかを決めておくとよいでしょう。
親がルールを一方的に押し付けることが、一番よくありませんね。
- 1日○分以内・1日○時間以内
- 学校に行く前はゲームをしないこと
- ゲームをする前に宿題を終わらせること
- 寝る前○分前はゲームをしないこと
- リビングですること
- 自分の部屋にはもっていかないこと
- 外にはもっていかないこと
- ゲームソフトを勝手にインストールしないこと
- 課金はしないこと
- 知らない人とボイスチャットはしないこと
- 個人が特定されるようなことをボイスチャットで言わないこと
- 相手を攻撃するようなこととをボイスチャットで言わないこと
- 何かあったら、すぐに親に相談すること
これらのルールは、一例です。
親もネット(スマホ)を利用するときのルールを決めるのもいいかもしれません。
お互いにルールを守っていくことを親子で約束をすると、不公平さもなく、子どもが素直にルールを守ってくれるはずです。
◆ 目を休める対策をとる
ゲームをすると目に負担がかかり、視力が低下する要因になってしまいます。
少しでも、目の負担を軽くし、目を休める対策を取るようにしましょう。
- ゲームの休憩時間を決める(1時間につき休憩10分など)
- 明るいところでゲームをする
- 夜はなるべくゲームをしない
ゲームをしている時間に休憩時間を入れることで、目を休ませることができます。
ずっと目を使い続けると、視力が悪化してしまうので、回復する時間をつくりましょう。
◆ 親子いっしょにゲームをして楽しむ
親子いっしょに楽しめるゲームは、たくさんあります。
子どもが夢中になっているゲームのやり方を教えてもらったり、いっしょに攻略したり。
いっしょにゲームをすることで、子どもがどんなゲームに夢中になっているのか、どんなことに興味があるのかが分かります。
子どもとの距離も近くなり、コミュニケーションも深まるでしょう。
また、親はゲームのことが理解できるため、ルール作りの話をスムーズに進めやすくなります。
ゲームは、おうちで子どもといっしょに盛り上がって楽しむことができる遊びです。
たまにはお子さんといっしょに遊んでみるのもいいかもしれませんね。
◆ ゲーム以外のほかの楽しみ方を考える
コロナ禍でお出かけすることが難しいため、ゲームばかりしてしまう状況になりがちです。
ゲーム以外にも、子どもが楽しいと感じることはたくさんあります。
親子いっしょに、ゲーム以外の楽しみ方を考えてみることも大切です。
ゲーム依存にならないようにするために、ゲーム以外にも楽しいことや熱中できることを見つけてみましょう。
ゲームの世界では体験できない楽しいことが見つかると、ゲームとのバランスが取りやすくなります。
子どものゲームについての調査結果
◆ ほとんどの子どもはゲームを持っています
子どもの90.4%が、なんらかのゲーム機を持っているという調査結果があります。
そのうち、高校生は82.7%と約8割前半ですが、小学生は93.9%、中学生は93.3%はいずれも9割を越しています。
今は、ゲームを持っていない子ども、ゲームをしたことがない子どもの方が珍しいですね。
◆ 小学生がゲームをする時間は「平均46分」
小学生がゲームをする時間は、平均46分という調査結果があります。。
前の年と比べると3分増えています。
小学生が1番時間を使っていることは、「ゲームをする」が76.0%、次は「動画視聴」が74.4%という結果です。
やはり、家の中でゲームや動画で楽しんでいることが多いことが分かりますね。
◆ 中学生がゲームをする時間は「平均47分」
中学生がゲームをする時間は、平均47分という調査結果があります。
動画視聴をする時間は、平均55分です。
中学生が1番時間を使っていることは、「動画視聴」、次が「ゲームをする」という結果です。
約3割の中学生は、動画視聴とゲームの両方を使用しており、1時間以上も利用しています。
年齢が上がるにしたがって、ゲームだけではなくインターネットを利用する時間が増えていく傾向があります。
ゲームは14歳あたりでピークになり、その後はスマホへ移行していくようです。
高校生のスマホの所持率は98%です。
ほとんどの高校生がスマホを持っているとはびっくりですね。
まとめ
「ゲームは子どもにとって悪いもの」と親は思いがちです。
確かに親が心配や不安になることもありますが、「考える力や創造力がゆたかになる」
「記憶力や集中力が上がる」「友達とのコミュニケーションがとりやすくなる」といったよい影響もあります。
今の子どもたちが、ゲームをしないで過ごすことは難しいでしょう。
ゲームが与える影響を親が理解し、子どもとルールを作りることで、ゲームと上手に付き合うことができます。
ルールを守ることによって、子どもは自分をコントロールできるようになってくるでしょう。
2021年5月現在の情報です。
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