兄弟・姉妹で、どんな風に性格のちがいがあるの?
兄弟・姉妹って、うまれた順番が性格に影響することってあるの?
こういった悩みにお答えします。
「自分と弟では、性格がまったくちがうな…」
自分の兄弟・姉妹を考えても、性格のちがいを感じたことがありますよね。
「上の子はおとなしかったのに、下の子は知らない人でもどんどん話しかける…」
親となり、子育てをするようになっても、子どもの性格のちがいにびっくりすることがあります。
兄弟・姉妹のうまれた順番によって、人格形成にどんな影響があるのか気になるところです。
ここでは、兄弟・姉妹の育った環境のちがい、それぞれの性格の特徴についてまとめてみました。
長子(第一子)、中間子(第二子以降)、末っ子、一人っ子別に、それぞれの性格を解説していきます。
「うちの子にあてはまる!」「うちとはちがうかな?」
性格のちがいを楽しんみながら、読んでみてください。
長子(第一子):責任感が強くリーダー的なタイプ
◆ 長子(第一子)が生まれ育った環境
長子は、一番はじめに生まれてきた、待ちに待った第一子です。
第二子がうまれるまでは、「実質、一人っ子。」
親の愛情をひとり占めできます。
親にとってはじめての子どもであることから、親は不安ながらも一生けん命に子育てをします。
はじめての子育てで分からないことだらけということから、親は手を抜くことがなく、慎重な育て方になります。
その反面、長子は、親からの期待やプレッシャーが大きくなることがあります。
親の両親にとって長子は、はじめての孫になるかもしれません。
長子は、親だけではなく、子育てにかかわる人が多いことが特徴です。
ぼくも男ばっかりの三人きょうだいで、一番上です。
「医師になれ」とは言われなかったですが、親の期待やプレッシャーは、たしかにあったのかもしれませんね。
◆ 長子(第一子)の性格分析
責任感が強い | リーダーシップがある | めんどう見がよい | しっかり者 |
まじめ | 努力家 | 人に甘えることが苦手 | 人を頼ることが苦手 |
融通がきかない | 応用力が乏しい | さみしがり屋 |
第二子ができると、長子は自然と弟や妹の世話をすることが多くなり、めんどう見が良くなります。
「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」という立場になるため、兄弟・姉妹の中でリーダーシップをとることが当たり前になります。
親が弟や妹の方にかかりっきりになることから、長子は一人で頑張ることが多くなり、責任感が強くなります。
物事に対してまじめに取り組み、努力することを惜しみません。
頑張りすぎることから、人に上手に甘えたり、頼ったりすることが苦手になってしまう傾向があります。
人前で泣いたり、弱音をはいたりすることに抵抗があるかもしれません。
会社の社長やCEOなど、企業のトップに立つ人には「長子が多い」と言われているようです。
まじめで努力することが身についていることから、融通がきかなかったり、応用がきかなかったりする一本気なところもあります。
中間子(第二子以降):臨機応変に対応できる自由奔放なタイプ
◆ 中間子(第二子以降)が生まれ育った環境
中間子は、末っ子がうまれるまで、「期間限定の末っ子」という立場です。
末っ子がうまれたことで、中間子はいきなり「お兄ちゃん・お姉ちゃん」の仲間入り。
ただし、中間子が兄・姉という立場になっても、長子がいるため弟・妹の立場も残ることになります。
中間子は、自分が置かれた立場がコロコロ変わるということが大きな特徴です。
◆ 中間子(第二子以降)の性格分析
観察力がするどい | 要領がよい | コミュニケーション能力が高い | 自由奔放 |
行動派 | 柔軟に対応できる | 自分の居場所や立ち位置が定まりにくい | 周りの人間関係に敏感 |
中間子は、ほかの兄弟・姉妹に比べると、親からの干渉もあまりないことから、自由奔放に思い切って行動できる性格になりやすいです。
兄・姉の立場でもあり、弟・妹での立場でもあることから、周りのことをよく観察しています。
観察力がするどくなり、何でも要領よく、器用にこなすことができるようになります。
年上、年下とも日常的に接することから、自然とコミュニケーション能力が高くなります。
周りへの気づかいや気配りなどがじょうずです。
その反面、人間関係に敏感になりやすいです。
つねに、自分の居場所や立ち位置が定まらないと思ってしまうことがあるようです。
いろんな立場で、柔軟に対応できる能力は高いはずです。
末っ子:世渡りじょうずなアイドル的なタイプ
◆ 末っ子が生まれ育った環境
末っ子は、最後に生まれてくるので、兄弟・姉妹の中で一番小さくてかわいい存在です。
両親といっしょに兄・姉が、末っ子のお世話をすることになります。
身近に助けてくれる何人もいることから、末っ子は自分のめんどうを見てくれることにすっかり慣れてしまいます。
母親は、末っ子に対してついつい手を出してしまって、過保護になりやすいかもしれません。
末っ子は、大きくなってからも家族からはいつまでも「小さい子」と見られることが特徴です。
◆ 末っ子の性格分析
甘えじょうず・頼りじょうず | 社交スキルが高い | サービス精神が旺盛 | 要領がよい |
世渡りじょうず | 自分のことに注目されたい | 自己顕示欲が強い | したたか |
末っ子は、自分のめんどうを見てくれることに慣れているので、人に頼ったり甘えたりすることが自然に身につきます。
社交スキルが高く、周りをうまく巻きこみながら、じょうずに人付き合いができます。
サービス精神があり、人付き合いもじょうずにこなすことができるため、人から好かれやすいタイプです。
お手本となる兄や姉のことをよく観察していることから、中間子よりも要領がよく、一番のちゃっかり者。
その反面、いつも自分が注目されたいと思っているところがあり、自分の存在をアピールしてくるところがあります。
人とつながりが深いお仕事で、接客業や営業職などに向いている人が多いのかもしれませんね。
ひとりっ子:期待を背負いつつ完ぺきを追い求めるタイプ
◆ ひとりっ子が生まれ育った環境
ひとりっ子は、長子と同じく、待ちに待った第一子です。
長子とちがうのは、うまれてからずっと親の愛情をひとり占めできるところです。
両親ともに大切に、ていねいに、手を抜くこともなく子育てをします。
親は、いつも子どもに寄り添い、子どもは両親を頼りにしながら、おだやかに過ごしていきます。
ひとりっ子は、大きくなっても親との距離感が近いことが特徴です。
合計特殊出生率が1.34(厚生労働省:2020年の人口動態統計)です。
これからは、ひとりっ子が増えてくるかもしれませんね。
◆ ひとりっ子の性格分析
競争心があまりなく、争うことを好まない | 自己肯定感が強い | 他人から必要とされることがうれしい | 一人で過ごすことに慣れている |
協調性が低い | マイペース | 精神年齢が高く、大人びている | 完ぺき主義になりやすい |
ひとりっ子は、家庭の中ではいつも大人と過ごし、兄弟けんかがないため競争心が低くなります。
人と争うことを好まず、おだやかに過ごそうとします。
両親から大切に育てられたことから、ひとりっ子は自分の存在価値が高くなります。
存在価値が高いと、自己肯定感が強くなり、物事に対して前向きに考える力につながります。
自分の存在価値が高いということから、マイペースだったり、まわりに合わせることがじょうずにできないこともあります。
一人の時間を過ごすことに慣れているひとりっ子は、マイペースになるのも仕方がないことかもしれません。
ひとりっ子は、親の愛情も期待を一人でせおっているプレッシャーもあり、何でも完ぺきにこなそうとする精神を持っていることが特徴です。
兄弟・姉妹は生まれた順番で性格にちがいは出ます
◆ 親は同じように育てたつもりでも…
兄弟・姉妹、ひとりひとりの性格はちがいますよね。
「みんな同じように育てたつもりなんだけど、どうして兄弟・姉妹で性格がちがうのかしら」
と親はよく言うものです。
自分が親になって子育てをしていても、同じように育てているつもりなんです。
親は、同じように子育てしていると思いがちですが、ちがうことはたくさんあります。
まずは親の年齢、家庭の経済的なこと。
さらに、親や子どもをとりまく地域情勢や環境、社会情勢も子育てにはかかわりがあります。
どれも、子どもひとりひとりでちがうことばかりです。
育て方の方針などは同じかもしれませんが、やはり子育てにはいろんなものが影響しているのです。
兄弟・姉妹のひとりひとりの性格がちがうのは、当たり前なのです。
双子でも性格はちがいますよね。
◆ もちろん生まれ持った気質があります
子どもは、本来、生まれ持った気質というものがあります。
生まれ持った気質も、子どもの性格に大きく影響しています。
大らかなのか、デリケートなのか。
おしゃべりなのか、おとなしいのか。
まわりの環境などが性格に影響することと同じように、生まれ持った気質も性格に関係しています。
まとめ
長子、中間子、末っ子、ひとりっ子。
それぞれの生まれ育った環境がちがうことから、性格にもちがいが出てきます。
同じように育てたつもりでも、生まれ育った環境と生まれ持った気質などが、人格形成に大きくかかわってきます。
子どもの性格のちがいを発見するのも、子育ての楽しみのひとつです。
親は、ひとりひとりの性格のちがいを楽しみながら、その子らしさを大切にしていけるといいですね。
2021年6月現在の情報です。
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