きょうだいケンカばっかりでうんざりしています。
わたしもついつい、感情的に怒ってしまって…どうしたらいいのでしょうか?
こういった悩みのお答えします。
きょうだいで仲よく遊んでいるかと思えば、すぐにおもちゃの取り合いでケンカ。
毎日のように、きょうだいケンカって起こりますよね。
親であれば、「いい加減にしてほしい!」「きょうだいなのに、どうして仲よくできないの?」と言いたくもなります。
きょうだいケンカの原因は、たいていはささいなことです。
なぜなら、きょうだいは相手より少しでも有利でいたいと思っているからです。
きょうだいは、お互いの距離も近く、感情がストレートにぶつかってしまいます。
ここでは、きょうだいケンカが起こってしまうワケときょうだいケンカをすることについてまとめてみました。
また、きょうだいケンカに巻き込まれたときに親ができる対応策についても、分かりやすく解説します。
この記事を読むと、きょうだいケンカも必要なことだと分かってもらえると思います。
きょうだいケンカが起こってしまうワケ
さっきまできょうだいで仲よく遊んでいたのに、気がついたら、ケンカがはじまってしまいます。
ケンカしても、またしばらくすると、笑いながら話していたり。
きょうだいって不思議ですよね。
仲が悪いわけではないのに、きょうだいはどうしてケンカしてしまうのでしょうか。
親であれば、きょうだい仲よくしてほしいと思ってしまいますよね。
きょうだいはお互いの距離が近いため
きょうだいケンカが起こってしまうのは、お互いの距離が近く、ガマンをしないためです。
学校や友達と遊ぶときは、ケンカすることはほとんどないですよね。
家の外では、子どもは子どもなりに、友だちに遠慮したりガマンしたりしているからです。
イヤなことがあっても怒らないのは、感情がコントロールできているのです。
きょうだいは、お互いの距離が近いため、遠慮もガマンもしません。
ささいなことでも、腹が立ってしまい、ついストレートに相手に感情をぶつけてしまうのです。
気づいていないかもしれませんが、大人でも同じことが言えます。
大人でも、職場の人や友だちとは適度な距離を取り、イヤなことがあっても、言い争うことはあまりありません。
反面、パートナーや親など家族に言われると、つい言い返したくなってしまいます。
距離が近い家族だと、大人も遠慮やガマンをしなくなってしまうのです。
四六時中、いっしょにいる家族やきょうだい。
どうしても距離が近くなってしまうのは、仕方ありません。
また、きょうだいは「相手より優位に立ちたい」という気持ちをもちあわせています。
自分が相手より「ちょっと得したい」という心理です。
きょうだいの歳の差が近いと、より優位に立ちたいと思う傾向が強いようです。
きょうだいケンカの原因は、たいていはささいなこと。
親であれば「そんなことで…」と思ってしまいがちですが、子どもにとっては小さな差が重要なのです。
「そっちのハンバーグが大きいからずるい」ということがきっかけになるのも、分かりますよね。
きょうだいのあいだで、相手より優位に立ちたいという気持ちからも、ケンカが起こってしまうのです。
ケンカをしないきょうだいの方が、珍しいでしょう。
きょうだいケンカは「社会勉強のひとつ」
きょうだいケンカは、お互いにとって成長の機会なのです。
ケンカをすることで、人とのコミュニケーションについて体得することができます。
- 相手が傷つくことが分かる
- 力加減を知ることができる
- ルールを学ぶことができる
友だち同士では、遠慮してケンカになることがあまりありません。
きょうだいは、遠慮やガマンをすることがなく、わがままが言える唯一の存在です。
きょうだいというものは、貴重な関係とも言えるでしょう。
きょうだいケンカを通して、子どもなりに人とのかかわり方を知ることができます。
大人になるにつれて、自分の力で人間関係を広げていくことになります。
きょうだいケンカでの経験は、子どもが人間関係を構築するための訓練です。
きょうだいケンカは、社会勉強のひとつといってもいいでしょう。
パパやママだって、子どものころに、たくさんきょうだいケンカをしたことでしょう。
ぼくも、小さいころたくさんケンカをした記憶があります。
きょうだいケンカは悪いものではないのです
きょうだいケンカをくり返していると、親は、お互いの仲が悪くなるのでは?と心配してしまうかもしれません。
ただ、きょうだいケンカすることは悪いことばかりではありません。
「きょうだいなんだから、仲よくしなければならない」ということもありません。
仲よくするためにも、ケンカすることは必要なのです。
きょうだいケンカをすることは、人とのコミュニケーションを学ぶことができ、社会勉強になると言えます。
子どもの人格形成や、成長にもつながります。
親は、きょうだいケンカのひとつひとつに、目くじらを立てる必要はありませんよ。
ある程度のきょうだいケンカは、ほっといても大丈夫。
時間がたてば、おさまることがほとんどです。
とくに小さいうちは、きょうだいケンカがよく起こります。
毎回、親がきょうだいケンカを仲裁していては大変です。
ただし、暴力で相手にケガをさせるといった危ない場合は、かならず止めに入ってください。
親は、きょうだいケンカに介入しない、見届けるというスタンスで問題ありません。
親ができるきょうだいケンカの対応策:3つ
きょうだいケンカをほっておいても、親は巻きこまれてしまうこともあるでしょう。
「お兄(姉)ちゃんが、おもちゃを取って返してくれない」
最後には、下の子がママに泣きついてくることがありますよね。
「弟(妹)が、ぼくのおもちゃをこわした」
負けじと、上の子もママに助けを求めてくることもあるでしょう。
きょうだいケンカに、親が巻きこまれてしまったときの対応策を3つ紹介します。
- 上の子だけを叱らないようにしましょう
- ケンカのジャッジをしないようにしましょう
- きょうだいケンカのルールを決めましょう
親も感情的にならないようにするのがポイントです。
ついつい、「どっちも悪い」と大声を出してしまいたくなりますよね。
上の子だけを叱らないようにしましょう
「お兄(姉)ちゃんなんだから、弟(妹)にゆずってあげなさい」
「お兄(姉)ちゃんなんだから、あなたがガマンしなさい」
少し年が上というだけで、上の子は、ケンカになると理不尽な目にあいやすいです。
親に叱られることがつづくと、お兄(姉)ちゃんは、親に理解されないといった悲しみが残ります。
親の目が届いていないところで、本当は弟(妹)がケンカの原因になることをしているのかもしれません。
自分は本当のことを言っているのに、親は信じてくれないと思うようになってしまいます。
反対に、下の子は何をしても、親からは叱られないと思いこんでしまいます。
お兄(姉)ちゃんなんだから、分かるでしょう。
親としては、そういった気持ちになるのも分かります。
きょうだいケンカでの叱り方をまちがうと、本当にきょうだいの仲がこじれてしまうことにもつながります。
親がケンカを終わらせようと、中途半端に上の子だけを叱ることは好ましくありません。
ケンカのジャッジをしないようにしましょう
きょうだいケンカは、「勝ち負け」をはっきりとさせるものではないからです。
どちらかが勝って、どちらかが負けというジャッジは、お互いに不満が残ってしまいます。
負けた方は、「次こそは勝ちたい」と思ってしまい、仕返しをしたくなります。
また、子どもは「勝った=いいこと」「負けた=悪いこと」だと感じています。
親から「負けた」とジャッジされることで、自分は悪い子だと思いこんでしまうこともあります。
親は、きょうだいのどちらかの肩をもたないようにしましょう。
中途半端にきょうだいケンカに入り、原因も分からないまま親が良し悪しを決めつけるのが、一番よくありません。
親は、きょうだいケンカの勝ち負けを決めるのではなく、ケンカの「ゲームセット」を告げる役割になることが適任でしょう。
きょうだいケンカのルールを決めましょう
危険な行動や、相手を傷つけるようなことなど、きょうだいケンカでしてはいけないルールを決めておきましょう。
- 相手に物を投げつけない
- 相手を物で叩かない
- 頭など、体を傷つけるようなことはしない
※これは一例です。ルールはご家庭に合わせて考えてみてください。
ケンカのルールは、子どもたちに理解をさせておくことが必要です。
ケンカのルールを破ったときは、親はあいだに入ってケンカを止めるということも、合わせて教えておきましょう。
きょうだいケンカがヒートアップしてくると、つい手が出てしまうことがありますよね。
親も感情的にならずに、冷静な対応を心がけましょう。
ひとまず、お互いの距離を遠ざけると、少しづつ落ち着いてきます。
きょうだいがクールダウンしたあとに、親がお互いの言い分を聞いてみてください。
それぞれが思っている、ケンカの理由や原因があるはずです。
子どもは、自分のほうが正論だ、正しいことをしていると思いがちです。
親はどちらの肩ももたずに、まずは、子どもたちの気持ちを受け止めてください。
それぞれの言い分を聞き、何がいけなかったのかを子どもたちといっしょに話してみましょう。
親は、子どもにしてはいけないことを教えてあげる機会です。
子どもたちがきょうだいケンカをふり返り、考えられるきっかけになるはずです
まとめ
少しくらいのきょうだいケンカであれば、仕方ないことだと思えるでしょう。
きょうだいケンカも、毎日、しょっちゅうとなると親もイライラしてしまうものです。
おうち時間が長くなってきている今。
お互いにストレスがたまって、きょうだいケンカも頻度が高くなってしまいますよね。
そういう今だからこそ、親はきょうだいケンカに介入しすぎてしまうのかもしれません。
きょうだいケンカは、ムリに仲裁する必要はありません。
子どもの成長につながるものだと思い、大らかに見守ってみましょう。
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