育児休暇がおわり、保育所にもなんとか入ることができ、職場に復帰しました。
毎日、仕事から帰ってきてからめまぐるしく過ぎてしまいます。
共働きの家庭では、こんな感じなのでしょうか?
こういった悩みにお答えします。
女性の社会進出が進み、はたらく女性の81.6%は育児休業をとっています。
(引用:厚生労働省|令和2年度雇用均等基本調査)
子どもが小さいうちは、勤務時間を短くすることもできます。
出産しても、女性が社会に復帰しやすい制度が整いつつあります。
その反面、保育所の待機児童や長時間労働といった問題もあります。
共働きをつづけるには、厳しい状況も残されています。
出産後に社会に復帰することができても、仕事や子育ての両立で悩んでいる女性は多いことでしょう。
時間が足りないことで、仕事も子育ても中途半端だと感じてしまいますよね。
ここでは、共働き家庭の実態や共働き家庭の改善点についてまとめてみました。
時間がないことで気持ちがあせってしまい、何もうまくいかないと落ちこまなくても大丈夫です。
問題点が分かれば、改善できますよ。
共働きの子育て家庭の実態|女性に子育てや家事の負担がかたよりがち
育児休業制度、延長保育の受け入れなど、出産しても、女性が仕事をつづけやすい環境が充実してきました。
反面、保育所の待機児童問題は、いまだに解消されていない地域が多くあります。
男性の育児休業の取得も、思うように進んでいないのが現状です。
共働きで子育てをするには、依然としてきびしい状況があります。
そのような状況でも、共働きの家庭は1245万世帯(2019年)。
専業主婦家庭は、582万世帯。
共働き家庭が専業主婦家庭を逆転し、66.2%の家庭が共働きとなっています。
日本では、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方があります。
男性女性ともに、意識の面では、賛成する人は少なくなってきています。
共働き家庭の男性と女性の子育てや家事にかかわる時間
共働きの家庭において、男性と女性がどのくらい子育てや家事などにかかわっているか、について調査した結果です。
6歳未満の子どもがいる共働き家庭では、子育てや家事はおもに女性に負担がかかっていることが分かります。
男性が、何もしていないというわけではありません。
夫婦で協力して、子育てや家事を分担している家庭もあるはずです。
全体としては、やはり、子育てや家事に多くの時間を使っているのは女性です。
女性が、子育てや家事の6~7割を負担しています。
毎日、毎回といった日常的な子育ては女性。
週1~2回といった限定的にかかわる子育ては男性、という傾向があります。
フルタイムでも短時間勤務でも、女性は子育てや家事、さらに仕事と忙しい毎日を送っています。
共働き家庭の問題点はひとつ|女性へのかたより
調査結果から分かるように、共働き家庭の問題点はひとつです。
「子育てや家事が、女性にかたよっている」ということです。
男性の育児休業の取得率は、年々、上がってきています。
2019年より5.17%増え、2020年には12.65%になりました。
(引用:厚生労働省|令和2年度雇用均等基本調査)
ただし、5日未満、もしくは5日から2週間未満と、育児休業期間はみじかいのが実態です。
育児休業にくわえて、長時間労働も大きな問題です。
はたらいている時間が長いことから、男性は子育てや家事にかかわる時間がとれないのです。
共働き家庭をとりまく環境には、家庭の問題と社会全体の問題があります。
まずは、自分たちでできる家庭の問題点についてどのようにしたらよいのか、考えていきましょう。
共働き家庭の改善点|情報共有と平等に分担すること
共働き家庭では、女性への負担が大きいことから、「過労死レベル」とまでいわれるほどです。
女性がだれにも頼ることができず、ひとりでがんばりすぎているのかもしれません。
共働き家庭にとって、子育てと仕事を両立するために改善できることは3つです。
- パートナーと協力体制をきずきましょう
- パートナーとスケジュールや子育て情報を共有しましょう
- 子育てや家事を平等に負担しましょう
パートナーと協力体制をきずきましょう
まずは、パートナーと協力し合える体制をきずきましょう。
女性が社会に復帰して、仕事をつづけるだけでも大変なことです。
そのうえ、子育てや家事となると、時間がいくらあっても足りません。
毎日、時間がない中、ひとりでがんばりすぎていませんか?
たよれる両親も近くにいない状況で、子育てや仕事をがんばっている人は多いでしょう。
一番身近にいて、協力しあえるのは、「パートナー」です。
パートナーの協力がなければ、お互いに仕事をつづけるのはむずかしいのです。
お互いが仕事をつづけられる環境にするために、いちばん大事なことはなにか。
もう一度、パートナーと確認してみましょう。
お互いに忙しすぎて、パートナーと会話する時間もないという状況は好ましくありません。
綱わたりのような状況では、いつか行き詰ります。
顔を合わせ、パートナーとしっかりと話し合うことからはじめましょう。
共働き家庭では、パートナーと共通した考えをもつことが重要です。
スケジュールと子育て情報を共有しましょう
明日は大事な会議があるのに、そんなときに限って子どもが発熱…
今から打ち合わせがあるのに、保育園からお迎えの呼びだし…
保育園に通いだすと、子どもは体調を崩しがちになります。
小さいころは、急に発熱することもしょっちゅうありますよね。
子どもの体調不良で、仕事のスケジュールが予定通りに進まないことがでてきます。
スケジュールは、パートナーと情報を共有し、事前に調整しておきましょう。
出張やはずせない会議など、抑えておきたいポイントは、お互いにあるはずです。
重要な仕事がある場合は、もう一人がサポートにまわるようにしましょう。
パートナーとスケジュールを把握しあうことで、子どもの体調不良などに振りまわされることが少なくなります。
調整できる範囲で、お互いにゆずり合うことも必要です。
スケジュール管理ができるアプリなどを使うと、便利ですよね。
リアルタイムで共有することができます。
また、「もしかして、明日、急に休まなくてはいけなくなるかも?」ということを想定して、仕事のスケジュールも組むようにしましょう。
きっちりとしたスケジュールだと、予定通りに進まなくなると調整がむずかしくなります。
少しゆとりをもったスケジュールを組んでおくと、気持ちにも余裕がもてますね。
子育てや家事を平等に負担しましょう
子育てや家事の負担は、6~7割が女性にかたよっています。
かたよりがありすぎると、「なんで私ばっかり…」と、不満がたまりやすくなっているでしょう。
「時間的に余裕ができて、できる人がやる」という方法は、おススメしません。
やろうと思っていても、できないことがあります。
子どもは、親が思っているとおりにはならないからです。
子育てや家事は、平等に負担することが望ましいです。
パートナーとなるべく平等な割合になるように、話し合ってみましょう。
普段から子育てや家事をになっている女性が、全体像を把握しています。
すべてのタスクを見える化、リスト化してみてください。
不平等感が出ないように、お互いの事情も考えながら、割りふってみましょう。
得意なものを率先して負担するのも、いいかもしれません。
自分が担当したことは、責任をもってやること。
相手が担当したことには、口を出さないこと。
お互いに感謝することを、心がけるといいですね。
再確認!共働きすることのメリットとデメリット
共働きというと、大変でつらいというイメージがありますよね。
それでも、共働きの家庭はふえているのはなぜでしょうか?
女性も働くことで、得ることができるメリットがたくさんあるからです。
共働きのメリット、デメリットをもう一度見直してみましょう。
共働きの最大のメリットは4つ
- 世帯収入がアップする
- 退職金や厚生年金が2人分もらうことができる
- 教育費に余裕が出る
- 万が一、どちらかが働けなくなってもリスクが低くなる
共働きの最大のメリットは、やはりお金です。
収入が増えるということは、生活にも子どもにもお金をかけることができます。
教育費にも余裕ができ、教育の選択肢も広がります。
退職金や厚生年金までカバーできる会社であれば、老後も安心です。
老後のたくわえにも、余裕が出ます。
また、万が一どちらかが働けなくなったとしても、まったく収入がなくなるということはさけられます。
リスクを分散することができるのです。
子どもが保育園のうちは、保育料の負担が大きく感じられるかもしれませんが、ずっとはつづきません。
子どもが小学校に行くようになると、余裕が出るようになります。
共働きの家庭は、金銭的な余裕があることが最大のメリットですね。
大変な毎日なんですけどね…
共働きのデメリットは3つ
- 子どもと向き合う時間が少ない
- いつも時間に追われている
- 仕事と子育てのストレスをためやすい
共働きのデメリットは、何をするにも時間が少ないということです。
日中は仕事に追われ、帰宅してからは子育てや家事と、めまぐるしく時間が過ぎてしまいます。
いつも、時間に追われているような感じがしますよね。
帰宅してから、夜ご飯をつくったり、宿題を見たり、やることはたくさんあります。
子どもとゆっくり話す時間や、遊ぶ時間が少なくなりがちです。
ご飯を食べながら話したり、おふろに入りながら遊んだり、なにかをしながらふれあう時間をつくってみましょう。
子どもが話しかけてきたときには、少しだけ手を止めて話を聞いてあげてください。
「なあに?」「どうしたの?」と聞いてあげることで、子どもは安心できます。
時間が足りないからといって、睡眠時間をけずることはやめましょう。
子育てには、体力も必要です。
寝る時間が少なくなると、気持ちに余裕がなくなり、ストレスをためやすくなります。
睡眠時間をけずらないように、手が抜けるところはどれかを考えてみましょう。
子育ても家事も、完ぺきにこなそうとすると時間も足りなくなりますよ。
まとめ
共働き家庭では、女性に負担が多くかかっています。
職場に復帰したすぐは、仕事に慣れるまでに時間がかかることでしょう。
プライベートでは、子育てや家事に追われてしまい、気持ちが焦ってしまうかもしれません。
特に、子どもが小さいうちは、親の思いどおりにならないことが多くて大変です。
仕事と子育てを両立するためには、夫婦で協力することが必要です。
家事の分担やスケジュールについて夫婦で話し合い、両立できるように工夫することで乗り切っていきましょう。
厚生労働省|令和2年版 厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-
(株)リベルタス・コンサルティング(内閣府委託)|令和元年度 家事等と仕事のバランスに関する調査報告書
内閣府|令和2年版男女共同参画白書
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