子どもとすごす毎日、最近、だれとも話していないことに気づきました。
わたしだけ取り残されているような気になってしまいます。
どうしたらいいのでしょうか?
こういった悩みにお答えします。
子どもとだけすごす毎日をくり返していると、ふと閉ざされたような気持ちになることがありますよね。
とくに、子どもが小さいころは、四六時中、お世話が必要です。
自分のことは後回し、子どものお世話や相手をして、1日が過ぎてしまいます。
まわりの人が楽しそうにしているところを見てしまうと、よけいに孤独を感じてしまいがち。
孤独を感じながらも、ひとりで子育てをするのは、とても大変なことです。
そんな毎日をかえるためには、少しだけ行動してみることです。
ここでは、子育てをしているときに感じる孤独感の正体と、孤独感を和らげることができる3つの行動についてまとめてみました。
コロナ禍で、さらに孤独に感じている人は多いはずです。
この記事を読んで自分にできることを見つけることができると、うれしく思います。
子育てをしているときに感じる孤独感|どこからくるの?
子どもといっしょに公園で遊んだり、買い物に行ったりの毎日。
気づいたら、朝からだれとも話をしていないということもありますよね。
限られた生活圏のなかですごしていると、ふと閉ざされたような気持ちになることがあることでしょう。
子育している親は孤独感を感じています
子育てをしている親の約40%は、「社会から隔絶され、自分が孤立しているように感じる」といった調査結果があります。
(引用:公益財団法人児童育成協会|子育て中の親の外出等に関するアンケート調査(2019年))
2010年は33.8%、2019年は40.7%となり、6.9%ふえています。
以前の調査時より、子育てをしている親の孤独感は増しています。
子育てをしていると、「社会から取り残されてしまった」と感じてしまうようです。
気軽に外にも出かけられず、人と会うこともむずかしいコロナ禍。
今はコロナの影響もあり、子育てしている親はもっと孤独に感じているかもしれません。
子どもとだけの生活をしていると、外の世界とのつながりが薄れていく気がしてしまいますよね。
「ひとりだけ」という状況が孤独感の正体
「ひとりだけ」という状況がつづくということが、子育て中の孤独感の正体です。
育児を手伝ってくれる人がだれもいない…
困ったことをだれにも相談できない…
孤独を感じてしまうのは、ひとりだけで子育てをがんばっているからです。
子ども中心の生活は、自分が思ったとおりにできず、予定どおりに進みません。
毎日、小さなストレスがたまっていきます。
大人と会話することもなく、自分の気持ちもすっきりとしない毎日。
自分と子どもだけが、なにか見えない壁のようなものでおおわれた状態に感じてしまうのです。
なんでも1人でやらなければならない状況は、つらいものです。
自分はだれからも必要とされていないのでは、とさえ思えてくるかもしれません。
忙しいながらも働いている友だちや、楽しそうに子育てをしているママ友を見てしまうと、さらに孤独を感じてしまうでしょう。
孤独感を感じる育児を解消する3つの行動
「孤立感を解消するにはどうすればよいのか」を調査した結果があります。
孤独感を解消するにはどうすればよいのか(※上位5位までを抜粋) | 母親 | 父親 |
---|---|---|
育児から開放されて気分転換する時間があれば | 54.20% | 24.90% |
話したいときに話せる相手がいれば (対面でなくてもメール・チャットなども含む) | 48.80% | 33.70% |
子育てについて相談できる相手がいれば | 41.60% | 32.70% |
パートナーが子育てにもっと時間を取って実際に関わるようになれば | 40.60% | 11.80% |
パートナーが子育ての喜びや大変さ、自分の孤立感を受け止め、共感してくれれば | 37.60% | 12.10% |
子育ては、ひとりだけでできるものではありません。
自分でなんでもやらなくては…気づかないうちに、思いこんでいるのかもしれません。
孤独感を感じたまま、ひとりだけでがんばりすぎるのは、好ましくありません。
体調やメンタル面に、影響が出てくることもあります。
少し行動するだけで、子どもとだけの生活をかえることができますよ。
自分のまわりに感じている壁を、少しずつ取りのぞいていきましょう。
- パートナーと子育てを共有しましょう
- 外に出る機会をつくりましょう
- まわりの人と話す機会をつくりましょう
パートナーと子育てを共有しましょう
調査結果からもわかるように、パートナーが子育てにかかわることで、孤独感を感じにくくなります。
パートナーが子育てに協力的でない場合は、どのようにすればいいのかが大きな問題です。
まずは、パートナーと「日々の子育てのこと」について話すことからはじめてみましょう。
子育てについて知ることが、子育てにかかわるための第一歩です。
子育ては、目に見えている以外にも、やらなければならないことがたくさんあります。
パートナーは、実際にどんな風に子育てをしているのかが分かっていないことが多いでしょう。
毎日、子どもとどんな風に過ごしているのか。
子どもの発育・発達状態はどうなのか。
子どものどんなところに悩んでいるのか。
子育てでどんなことを不安に思っているのか。
子育てで感じている気持ちを、素直にパートナーに打ち明けてみましょう。
最初は受け流されて、分かってもらえないかもしれません。
何を言っても変わってくれないと思いこまず、夫婦で会話をしてみましょう。
会話をかさねていくうちに、対等に会話をする力が身についていくはずです。
今の子育てには限界があると感じているのであれば、自分や子どものためにも、よい方向に変えていきましょう。
言い続けることで、分かってもらえるようになるかもしれません。
根気と、あきらめない強い心をもつことも大事です。
本来は、パートナーが育児休暇をとり、子育てがいっしょにできればベストです。
男性の育児休業取得率は、12.65%。(厚生労働省|令和2年度雇用均等基本調査)
このうち、育児休暇が5日未満は 28.33%です。
令和元年度の育児休業取得率は、 7.48%。
5.17%ふえましたが、それでも男性が育児休業を長くとることがむずかしいというのが現状です。
仕事が忙しくて子育てにかかわる時間がとれないということは、社会全体の問題です。
子育ての大変さやつらさは、子どもとずっといっしょにいると分かるようになります。
子育ては、一筋縄ではいかない状況の連続なのです。
子育てに直接、かかわる時間がとれなくても、パートナーが心の支えとなる関係をきずくことからはじめてみましょう。
外に出る機会をつくりましょう
育児から開放されて気分転換する時間がないことから、子育ての孤独を感じてしまいます。
自分ひとりだけの時間をつくることが、孤独を解消するポイントです。
育児から開放されるためには、子どもからはなれることが必要です。
パートナーや両親に、子どもを任せることができれば、安心ですよね。
子どもを預かってくれる一時保育、ファミリーサポートセンターなどを利用する方法もあります。
家のなかに閉じこもっていると、よけいに気持ちもふさぎ込んでしまいます。
子どもといっしょにでも、1日1回は外に出ることもおススメです。
太陽の光を浴びながら、散歩することでもリフレッシュできます。
子どもといっしょにできる、習い事をはじめるのもいいですね。
「ベビースイミング」や「リトミック」は、親子で楽しむことができます。
外に出て、体を動かすことで、親も子どもも気分転換になります。
まわりの人と話す機会をつくりましょう
話したいときに話せる相手がいない、子育てについて相談できる相手がいないことが、子育ての孤独を増してしまいます。
地元からはなれてしまうと、知り合いができず、なおさら1人だと感じてしまいます。
気がねなく、子育てのことや日常のことを話せる人がいると、ずいぶんちがいますよね。
パートナーや信頼できる友だちに会って話すと、気持ちがスッキリします。
共感してもらえることで、気持ちがふと軽くなるものです。
会うことがむずかしい場合は、電話やメール、チャットを利用する方法があります。
SNSなどには、同じ境遇のママがいます。
子育ての悩みや不安を共有したり、励ましあったりすることができます。
悩んでいるのは私だけではないことに気づき、孤独感が和らぐことがあるでしょう。
子育て支援センターや子育てサロン、児童館などでは、子育ての悩みなどが相談できる窓口があります。
知っている人に話しにくいことも、相談員には話すことができるかもしれません。
相談員から専門的な意見やアドバイスを聞くことができ、頼りになる存在です。
まわりの人と話す機会をもつことは、外の世界とつながることにもなります。
孤独感を解消するため、まずは小さな一歩をふみだしてみましょう。
子育ての孤独感が解消するタイミングがあります
子育ての孤独感は、ずっと続くものではありません。
育児から開放される時期は、「子どもが保育園や幼稚園に入園する」タイミングです。
仕事に復帰する場合には、子どもは保育園に入園することになります。
子どもが3歳から4歳になると、幼稚園に入園する時期になります。
遅くても、4歳くらいになると、子どもからはなれる時間ができます。
自分ひとりの時間をもつことができるようになります。
ひとりの時間ができることで、気分転換ができ、気持ちにもゆとりができます。
今まで感じていた孤独感も、少しづつ和らいでいくことでしょう。
保育園や幼稚園では、保護者とのつながりもできます。
子どもととおして、知り合いになるきっかけもあります。
知り合いをふやさなければと、積極的にがんばらなくても大丈夫です。
自分がムリのない範囲で、付き合っていきましょう。
子どもが社会生活をはじめることで、親も新しい世界に足を踏み入れることができます。
まとめ
子育てをしていると、子どもとだけの生活になりがちです。
孤独に感じてしまうことは、だれにでもありうることなのです。
とくに、子どもが保育園や幼稚園に入園するまでは、活動する範囲も狭くなりがちです。
子どもとだけの生活を変えるには、少し勇気を出して、行動してみましょう。
少しふみだすことで、今感じている孤独感から抜け出すことができますよ。
公益財団法人児童育成協会|子育て中の親の外出等に関するアンケート調査(2019年)
内閣府|平成19年版少子化社会白書
厚生労働省|令和2年度雇用均等基本調査
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