子どもといっしょに遊ぼうと思っていても、ヤル気になれないんです。
子どもとの生活で疲れているのかも…
もしかして、育児うつ?
育児ノイローゼになってしまったのかしら?
こういった悩みにお答えします。
一生けん命につくったご飯をひと口も食べてくれない…
買い物に行った先で、泣きさけんで動いてくれない…
子育てをしていると、親の方が泣きたくなってしまうことがたくさんありますよね。
うまくいかずに、気持ちもふさぎ込みがちになります。
すぐに気持ちが切りかわらず、何日もふさぎ込んだまま…
疲れ果ててしまい、何もかも放り投げてしまいたい気持ちになっていませんか?
ストレスがたまりすぎて、毎日の子育てがゆううつになっているのかもしれません。
子どもがかわいいと思えないようになるのは、「危険信号」です。
ここでは、自分では気づきにくい「育児ノイローゼのセルフチェック」についてくわしく解説します。
また、自分の体と心をケアできる方法についてまとめてみました。
自分では気づきにくい、体と心について、いっしょに考えてみましょう。
育児うつ?育児疲れ?育児ノイローゼのセルフチェック
「今日はだるいな…」
子育てで疲れてしまい、朝からヤル気がおこならいという日もあるでしょう。
たまにであれば、子育ての疲れがたまっているだけなのかもしれません。
ヤル気がおこらない日が何日もつづくようであれば、ちょっと心配です。
子育ての疲れがたまりすぎて、体調やメンタルにも影響が出ているのかもしれません。
これってうつ症状かも?自分でできる『セルフチェック18問』
- 体がだるく疲れやすいですか
- 騒音が気になりますか
- 最近気が沈んだり気が重くなることがありますか
- 音楽を聞いて楽しいですか
- 朝のうち特に無気力ですか
- 議論に熱中できますか
- くびすじや肩がこって仕方がないですか
- 頭痛持ちですか
- 眠れないで朝早く目ざめることがありますか
- 事故やけがをしやすいですか
- 食事がすすまず、味がないですか
- テレビをみて楽しいですか
- 息がつまって、胸苦しくなることがありますか
- のどの奥に物がつかえている感じがしますか
- 自分の人生がつまらなく感じますか
- 仕事の能率があがらず、何をするのもおっくうですか
- 以前にも現在と似た症状がありましたか
- 本来は仕事熱心で几帳面ですか
自分は育児うつなのか…と不安に思っているのであれば、自分でチェックすることができます。
ウェルネスラボ(厚生労働省研究班:東京大学医学部藤井班監修)では、 「うつ症状チェック」 を診断することができます。
18この質問に対して、「つねに」「 しばしば」「 ときどき」「 いいえ」の4つから選択します。
自分のことは、自分がよく分かっていると思ってしまいます。
うつ症状は、自分でも気づかないことがほとんどです。
自分では意識することがなく、うつ症状が出ているということがあります。
自分は大丈夫だと思いこまずに、「うつ症状チェック」でかならずチェックしてみましょう。
しかし、これだけではうつ症状と判断するのも危険ですので、心配になったら近くの医師に相談して下さいね。
危険!うつ症状はほったらかしてはダメ
うつ症状は、ほったらかして治るものではありません。
出産した直後になる「マタニティブルー」は、しばらくすると自然に回復していきます。
「産後うつ」は、産後2~3週間後に出はじめるうつ症状です。
子どもがある程度大きくなっても、「育児うつ」「育児ノイローゼ」といったうつ症状が出ることがあります。
「産後うつ」や「育児うつ」の症状には個人差があり、長期化することもあります。
いつかは治るとほおっておくと、うつ症状が悪化する恐れもあります。
悪化した結果、子どもに八つ当たりをしたり、手をあげてしまうことにもつながります。
日常生活に支障をきたすようになってしまっては、大変です。
産後うつや育児うつは、「自分がうつ」だと認識しにくいというのが特徴です。
心配な場合は、カウンセリングに連れて行ったり、医師に相談したりするのがよいでしょう。
身近にいるパートナーやまわりの人は、しっかりと気にかけてあげることが必要です。
要注意!子育ての疲れやストレスをためやすい6つのタイプ
ストレスをかかえこむタイプ、子育ての疲れをためやすいタイプがあります。
子育ては、親が思っているとおりにいかないものです。
予定どおりにいかないことや、育児でうまくいかないことが多くなると、ストレスがたまってしまいます。
子育てのストレスは、だれもが持っているものです。
ストレスが小さいうちに、解消できれば問題ありません。
疲れやストレスを解消できずに、ためこみやすいタイプには6つあります。
- 完ぺきに何でもこなしたい人
- まじめすぎる人
- 責任感が強い人
- がんばりすぎる人
- 手を抜くことができない人
- 弱音を吐くことができない人
もし、自分があてはまっているところがあるなら、知らず知らずのうちに疲れがたまっているかもしれません。
自分では気づかないうちに、がんばりすぎているのでしょう。
忙しすぎる毎日に流されずに、ちょっと立ち止まってみてください。
自分の体と心の疲れを、少し和らげてあげましょう。
「しんどいな」と思ったらやってみて|今すぐできるセルフケア
子育てをしていると、ゆっくりと休む時間をとることができません。
子育てだけではなく、やらなければいけないことがたくさんありますよね。
自分でも気づかないうちに、あれもこれもと、がんばりすぎているのかもしれません。
少しでも「しんどいな」と思ったら、休むことを心がけてみましょう。
子どものことも大事ですが、まずは自分のことをケアしてみてください。
体や心を休めることは、大事なことです。
さぼっている、手抜きしているのではありません。
息抜きをすることで、体と心にパワーをチャージしていると思ってみてはどうでしょうか。
- 子どもと離れる時間をとりましょう
- 自分の体をしっかりと休ませましょう
- 自分の心をゆっくりと落ち着かせましょう
- 自分の話をじっくりと聞いてもらいましょう
子どもと離れる時間をとりましょう
親であっても、子どもから離れる時間は必要です。
子どもに合わせた生活というのは、大変なものです。
子どもから離れらない生活は、どうしてもストレスがたまってしまいます。
子どもが寝たあとやお昼寝のとき、なにかに夢中になっているときは、気持ちを切りかえることができます。
わずかな時間でも、1人の時間を作りましょう。
パートナーや両親に任せて、時間を気にせずリフレッシュすることもおススメです。
一時保育や、ファミリーサポートなど子どもを預かってくれるサービスもあります。
子育てをサポートしてくれるものには、どんどんたよっていきましょう。
今まで1人でがんばってきているはず、少しくらい図々しくても大丈夫です。
1日のうちで、少しでも自分の時間をとれるように心がけてみましょう。
強制的に子育てから気持ちを切り替えることが、大切です。
自分の体をしっかりと休ませましょう
子どもだけに目を向けるのではなく、自分の体の疲れにも気づいてあげましょう。
子育てには体力が必要です。
体の疲れをいやすためには、たっぷり寝たり、1人でゆっくりおふろに入ったり、おいしいものを食べたり。
大好きなスイーツを食べることも、エネルギーが満たされますね。
子育ては、1人でできるものではありません。
子育てには、一番身近なパートナーやまわりの人の協力が欠かせません。
1人で抱えこまずに、自分のためにもパートナーやまわりの人ににどんどんたよりましょう。
自分の心をゆっくりと落ち着かせましょう
体も疲れているということは、心までも疲れているかもしれません。
心の疲れは、なかなか自分では気づきにくいものです。
いつもイライラしていたり、ささいなことでも怒ってしまったり。
心が疲れてしまって、気持ちに余裕がなくなってくるためです。
自分が好きだったことをガマンしている状態では、心が元気にはなれません。
趣味に没頭したり、好きな本を読んだり、思いっきり泣ける映画や笑えるテレビを見たり。
心を元気にするためにも、自分が楽しいと思える時間をもちましょう。
自分だけの時間をもつことで、心が落ち着いてきます。
心のゆとりが、疲れをいやしていくのです。
自分の話をじっくりと聞いてもらいましょう
子ども中心の生活で、大人と話をする時間が少ないのではないでしょうか。
パートナーとたわいもない話をする、仲がよい人と何気ない話をする。
話をするだけでも、気持ちがスッキリとする効果があります。
子育ての悩みや不安があれば、なおさらのことです。
自分の話を聞いてもらうことで、心が軽くなるものです。
人と会うことがむずかしい時期ですので、電話やSNSで連絡を取ってみるのもいいですね。
文字にしてみると、自分の気持ちを整理できるかもしれません。
知っておこう!子育てが相談できるサポート機関
- 自治体の子育て支援センター
- 児童相談所
- 日本助産師会
- 産婦人科のある病院
- 心療内科などがある病院
子育てのことを相談でき、サポートしてもらえる機関はいくつかあります。
お住まいの市区町村には、「子育ての相談窓口」がかならずあります。
子育て支援センターや、子育ての相談窓口には保健師がいます。
子どもの検診のときに、保健師に相談することもできます。
「児童相談所」でも、児童福祉司や医師などに、子育てのことについて相談できます。
児童相談所に足を運ぶことがむずかしい場合は、メールや電話でも受け付けてくれるところがあります。
児童相談所虐待対応ダイヤル「189」(いちはやく)は、24時間365日対応です。
通話料は無料、匿名で相談することができます。
「日本助産師会」は、全国に相談窓口があり、助産師に相談することができます。
また、出産した産婦人科や診療内科がある病院では、カウンセリングをうけることもできます。
最初に問い合わせをするには、勇気が必要かもしれません。
勇気を出して一歩ふみだすことは、きっと自分や子どものためになります。
自分のためにも、家族のためにも、できるだけ早く対処することが大切です。
まとめ
育児ノイローゼは、だれでもなりうるものです。
少子化、核家族化、地域社会での孤立化など、子育てするにはきびしい状況があります。
1人で子育てをしている人も、多いことでしょう。
子育ては、1人でかかえこまなくても大丈夫です。
セルフチェックでうつ症状に気づいた人は、今すぐにでも行動してみましょう。
身近にいるパートナーやまわりの人には、素直にたよることも必要です。
サポートしてくれる育児サービスは、どんどん利用していきましょう。
子育てをしている自分のことを、何よりも大切にしてください。
女性の健康推進室|ウェルネスラボ(Wellness Labo)
※ウェルネスラボは、厚生労働科学研究費補助金を受けた研究班で運営しているサイトです。
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